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海淡プラント技術と海淡用膜技術を対象とする、XPRIZE Water Scarcity コンペティションのお知らせ

 XPRIZE はアメリカを拠点とするNPOで、1994年以来、様々な分野のチャレンジングな技術に対してコンペティションを通じて開発を支援している団体です。このほどXPRIZEは、海水淡水化プラント技術と海水淡水化用膜を対象とするコンペティション「XPRIZE Water Scarcity」を開始すると発表しました。今回のこのコンペは賞金総額$119millionで5年間かけて行われます。コンペのスポンサーはアラブ首長国連邦大統領であるSheikh Mohamed bin Zayed Al Nahyan氏が設立したThe Mohamed bin Zayed Water Initiative (MBZWI)です。

 

 海水淡水化プラント部門は4つのRoundを経て最終勝者1チームが選ばれます。Round 1では参加者が日量300万トンの海水淡水化プラントのプロポーザルを提出、そこで選出されたチームには総額$3Mを選出チーム数で割った額の賞金が贈られ、次のRound 2に進みます。Round 2では日量2トンのパイロットシステムを2か月程度で各チームそれぞれでのサイトに設置してデモ運転を実施します。Round 2では最大20チームが選出され、選ばれた各チームはそれぞれ$25万の賞金を得て次のRound 3に進みます。Round 3は日量100トンのパイロットプラントをコンペ主催者から指定されるサイトに設置してデモ運転を実施します。Round 3では最大5チームが選出され、選ばれた各チームはそれぞれ$2Mの賞金を得て次のRound 4(Final)に進みます。Round 4は日量1000トンのパイロットプラントをコンペ主催者から指定されるサイトに設置してデモ運転を実施し、その結果最終勝者1チームが選ばれます。

 

 海水淡水化用膜の部門も同じく4つのRoundを経て最終勝者1チームが選ばれます。Round 1では参加者が日量300万トンのsingle-stage海水淡水化プラント用膜のプロポーザルを提出、そこで最大50チームが選出されて次のRound 2に進みます。ここでは賞金は出ないようです。Round 2では各チームが開発膜の優位性やそれを実現するための手段等をプレゼンするビデオを制作して主催者に送ります。Round 2では最大30チームが選出され、選ばれた各チームはそれぞれ$1万の賞金を得て次のRound 3に進みます。Round 3では各チームが、4”x6”の平膜シート(厚み150μm以下)3枚とコスト分析等所定の項目についてのレポートを主催者に送り、主催者が性能を評価します。Round 3では最大5チームが選出され、選ばれた各チームは$22万を得て次のRound 4(final)に進みます。Round 4に選ばれた各チームは4”x6”の平膜シート(厚み150μm以下)を今度は6枚とコスト分析等所定の項目についてのレポート改定版を主催者に送り、最終的に勝者1チームが選ばれます。

 

  • コンペティションへの参加は、両部門ともRound 1用のプロポーザル提出によって参加登録となります。
  • 海水淡水化プラント部門への登録は今年の10月1日にオープンして来年2025年3月31日が締め切りになります。
  • 海水淡水化用膜の部門への登録は今年の10月1日にオープン、こちらは来年2025年1月31日が締め切りになります。

 XPRIZE Water ScarcityのWEBサイトはこちらです。またコンペティションの詳細は、こちらにあります。